長沼訴訟(読み)ナガヌマソショウ

デジタル大辞泉 「長沼訴訟」の意味・読み・例文・類語

ながぬま‐そしょう【長沼訴訟】

航空自衛隊のミサイル基地建設をめぐる行政訴訟自衛隊違憲性が問われた裁判。昭和44年(1969)、北海道夕張郡長沼町にナイキJ地対空ミサイルの発射基地を設置するため、農林大臣が建設予定地の保安林指定を解除。地元住民が国を相手取り、指定解除処分の停止・取り消しを求める訴訟を起こした。住民側は、自衛隊は違憲であり、基地建設は公益上の理由に該当せず、保安林の指定解除処分は違法と主張。第一審判決原告の訴えを認め、自衛隊は違憲との判断を示し、注目された。しかし、第二審では自衛隊問題を統治行為として司法判断を避け、原告の請求を棄却最高裁違憲審査権行使を控え、原告の上告を棄却した。長沼ナイキ事件長沼ナイキ基地訴訟

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android