四字熟語を知る辞典 「門前雀羅」の解説
門前雀羅
[使用例] 流行に追われ、世間に
[使用例] それにもう内が台なしですからね、私が一週間も
[使用例] 「今ではまるで門前雀羅を張るといったような好景気でございまして……」居合わす実業家たちは、頭取がこうした気の利いた漢語を知っているのが
[解説] 「門前、雀羅を張る」から来たことばです。家が寂れて、門の前に雀が集まり、雀羅(=網)を張って捕まえられるほどだ、という意味です。
「史記」は、
大正時代、「門前雀羅」の意味用法に変化が起こりました。「門前に市を成す」との混同から、「大勢が集まる」という意味で使われるようになったのです。例文の[茶話]は、これが好景気の形容に使われていることを紹介しています。
芥川龍之介は、こうした変化を弁護しています。日本語での用法は、元の中国語のとおりでなくていいと、理解を示します(「
芥川は「通用さえするならば」そのように形容していい、と述べます。ことばを選ぶ基準を「通じるかどうか」に置くのは、いたって合理的な態度です。
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