デジタル大辞泉
「芥川」の意味・読み・例文・類語
あくた‐がわ〔‐がは〕【芥川】
大阪府高槻市を流れる川。明神岳に源を発し、淀川に合流。長さ22キロ。また、その流域にある地名。[歌枕]
「―みくづとなりし昔より流れもやらぬ物をこそ思へ」〈散木集・九〉
狂言。大蔵・和泉流。道連れになったからだの不自由な男どうしが、互いにそれを隠そうとするが、露見してしまう。脛薑。
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あくたがわあくたがは【芥川】
- [ 一 ] 大阪府高槻市の中央部を流れる淀川の支流。また、その近辺の地名。明神ケ岳付近に源を発する。「伊勢物語」で男が女(二条の后をモデルとする)を誘い出し、鬼にさらわれた話で知られる。全長二五キロメートル。歌枕。
- [ 二 ] 狂言。大蔵流・和泉流。道連れになった片足の不自由な男と、指が曲がった男が、互いにそれを隠そうとするが、結局は露見してしまう。脛薑(すねはじかみ)。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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芥川
あくたがわ
北摂山地北東部の山間小盆地、京都市西京区外畑付近に源を発する。出灰川とよばれ、中畑川・田能川などを合せながら市域をほぼ南西流し、原盆地・摂津峡・服部谷を経由して淀川低地に入り、芥川地区・高槻地区に低平な扇状地を形成したのち、市域中央を南北に貫流して庄所付近からしだいに天井川となり、番田・唐崎の間で淀川に注ぐ。支流に檜ノ谷川・雲渓川・萩谷川・女瀬川・真如寺川などがある。全長二五・六キロ、流域面積三四・七五平方キロ。川名の由来は、上流域に勢力を張った古代氏族服部連らの住居群から流下する塵芥によるともいうが、右岸芥川・郡家境付近に式内社阿久刀神社があり、古くは阿久刀川とよんだ可能性がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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芥川(大阪府の川)
あくたがわ
大阪府北東部、高槻市(たかつきし)域を流れる川。淀川(よどがわ)の一支流。延長約23キロメートル。水源は大阪・京都府界をなす北摂山地の明神岳付近で、山間を南流し、田能(たの)を経て下条に至る。さらに摂津峡(せっつきょう)をつくって平野部に出、唐崎(からさき)で淀川に合流する。『伊勢(いせ)物語』第6段に記され、また『金葉集』などにも詠まれる。
[位野木壽一]
芥川(大阪府の地名)
あくたがわ
大阪府北部、高槻市(たかつきし)の北西部の一地区。旧芥川町。同名の芥川が流れ、地名もこの川名に由来。近世、西国街道(往昔の山陽道)に沿う宿場町として繁栄した。1876年(明治9)東海道本線の開通で宿駅の役を失い、いまは街村状の古い町並みと一里塚を残すのみである。
[位野木壽一]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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