開作塩田(読み)かいさくえんでん

日本歴史地名大系 「開作塩田」の解説

開作塩田
かいさくえんでん

[現在地名]大島町大字小松開作

屋代やしろ川の河口に開かれた小松こまつ沖干潟一〇〇町歩に築造された塩田で、小松塩田ともいう。

永年忠勤により小松沖干潟一〇〇町歩を与えられた毛利氏の家臣粟屋帯刀就貞は元禄三年(一六九〇)熊毛くまげ勝間かつま(現熊毛町)の矢田部市郎兵衛・善右衛門父子に塩田の築造を命じた。元禄六年、塩留を行い塩田二一戸を設け、同八年製塩事業を開始。安永九年(一七八〇)には新浜が竣工、これは東新開浜と称された。天保七年(一八三六)には大島代官によって御開作浜が完成。このように元禄―天保時代に次々に塩田が完成した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の開作塩田の言及

【屋代島】より

…大島町は屋代島の西部を占め,島内ではやや広い低地に恵まれ,大島郡産米の9割弱を産出する。山口県下最後の製塩地開作(小松)塩田の跡地では250万尾のクルマエビが養殖されている。1976年大畠瀬戸をまたいで大島大橋(全長1020m)が架けられ,本土と結ばれた。…

※「開作塩田」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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