開成館跡(読み)かいせいかんあと

日本歴史地名大系 「開成館跡」の解説

開成館跡
かいせいかんあと

[現在地名]高知市九反田

九反田くたんだ東端に慶応二年(一八六六)三月、土佐藩が殖産興業富国強兵を目的として建設した技術教育の庁舎

設立計画の中心となったのは後藤象二郎で、そのほか村田仁右衛門・堀部左助・森権次・百々茂猪・由比猪内の六名が開成館奉行に任命された。奉行の下に頭取を置き、各部局の局務を分担させた。部局には蒸気機関学や航海学・海軍砲術の教育と同時に船舶の保管、航海の管理をする軍艦局、産業の開発指導にあたる勧業局、国産品の藩外移出・貿易を担当する貨殖局、山林や木材の管理運営を担当する山虞局、洋書翻訳・外国語教育を担当する訳局、大砲鋳造を目的とした鋳造局、銅銭を私鋳した原泉局(泉貨局)ほか税課局・捕鯨局・鉱山局・火薬局・区局があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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