開雲寺(読み)かいうんじ

日本歴史地名大系 「開雲寺」の解説

開雲寺
かいうんじ

[現在地名]石橋町石橋

JR東北本線石橋駅のすぐ北西にある真言宗智山派寺院。石橋山と号し、本尊の木造阿弥陀如来坐像は県指定文化財。天応元年(七八一)下野薬師寺(現河内郡南河内町)戒壇院第五世の恵雲によって創建されたと伝え、当初は東光寺と称し塔の下とうのした(現在の下古山内か)にあったという。三方に堀をめぐらし七堂の伽藍を誇ったが兵火にかかって大破、文亀二年(一五〇二)宇都宮成綱が多功たこう(現河内郡上三川町)城主多功満朝に命じて現在地に再建、このとき開雲寺と改号する。慶長一七年(一六一二)の関東八州真言宗諸寺連判留書案(醍醐寺文書)に寺号が記されるが、これは真言宗寺院が本山派修験らの役銭徴収の停止を山城醍醐寺の三宝院に連判で訴えたもの。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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