関東軍特種演習(読み)かんとうぐんとくしゅえんしゅう

山川 日本史小辞典 改訂新版 「関東軍特種演習」の解説

関東軍特種演習
かんとうぐんとくしゅえんしゅう

関東軍特別演習関特演とも。日本軍の対ソ作戦準備行動。1941年(昭和16)6月22日の独ソ戦勃発に際して,軍部なかにはドイツとともにソ連を挟撃する構想がうまれ,7月2日の御前会議で,ただちにはソ連に侵攻しないが準備は行い,独ソ戦が有利に進展すれば対ソ武力行使を行うと決定。7月7日に動員令が下されたが,中立条約締結国であるソ連への配慮から,演習という名のもと召集などにも特別な注意がはらわれた。関東軍兵力は倍増して約70万になり,馬約14万頭,飛行機約600機を数えた。

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旺文社日本史事典 三訂版 「関東軍特種演習」の解説

関東軍特種演習
かんとうぐんとくしゅえんしゅう

1941年6月独ソ開戦に際し,翌月満州国境において関東軍が行った大演習
略称「関特演 (かんとくえん) 」。兵力70万,馬14万頭,飛行機600機の大規模な,演習を名目とした軍事行動。日ソ中立条約締結中の日本がドイツ軍と協同して対ソ戦を予想して準備したもの。

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世界大百科事典(旧版)内の関東軍特種演習の言及

【関特演】より

…関東軍特種演習の略称で,日本軍が実施した対ソ作戦準備。1941年6月22日独ソ戦が開始されると,7月2日の御前会議は〈情勢の推移に伴う帝国国策要綱〉を採択し,独ソ戦が有利に進展したら武力を行使して北方問題を解決するとの方針を決定した。…

※「関東軍特種演習」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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