陽泉寺(読み)ようせんじ

日本歴史地名大系 「陽泉寺」の解説

陽泉寺
ようせんじ

[現在地名]福島市下鳥渡

下鳥渡しもとりわたの西部、上鳥渡との境界近くに位置。朝日山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。もと小倉おぐら村の陽林ようりん寺末で、玉芳峰積の開山と伝える。境内の釈迦堂に安置されている木造釈迦如来坐像(国指定重要文化財)は、もと当寺南にあった湖山こざん寺の本尊で、貞享年間(一六八四―八八)当寺に移された(福島市史)。同像には応安四年(一三七一)六月八日付の胎内銘があり、湖山寺は大同哲(大同妙哲)の開山で、大檀那は二階堂民部大輔時世、仏師は円教・乗円であったことが知られる。


陽泉寺
ようせんじ

[現在地名]岩井市長須 五斗蒔

大字長須ながす南端に所在。宝光山と号し、曹洞宗。本尊釈迦牟尼。もと北坪きたつぼの小字くぼにあり、真言律院で智足庵清浄光院永光えいこう寺といい、開山は現千葉県東葛飾郡関宿町の宗英寺四世陽山永光、永禄元年(一五五八)創建という。のち廃寺同様になり、陽泉寺として現在地に移ったのは寛文年間(一六六一―七三)の頃、四世日周光格が関宿藩主板倉重常の許可を受け、寺領四町歩、除地三反歩などを得てからという。この頃は大修行堂が建っていたという。宝永三年(一七〇六)の村明細帳(長野監治文書)に「一禅宗、本寺世喜宿宝光山宗英寺、陽泉寺、除地境内三反歩、禅宗壱ケ寺ハ板倉隠岐守様御除キ」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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