20世紀日本人名事典 「隈部一雄」の解説
隈部 一雄
クマベ カズオ
大正・昭和期の機械工学者 東京帝大教授;トヨタ自動車工業副社長。
- 生年
- 明治30(1897)年2月3日
- 没年
- 昭和46(1971)年7月28日
- 出生地
- 東京
- 学歴〔年〕
- 東京帝大工学部機械工学科〔大正9年〕卒
- 学位〔年〕
- 工学博士〔大正14年〕
- 経歴
- 大正9年東大講師、11年助教授、昭和18年教授。タクマ式汽罐の研究に着手、14年「保温剤を施せる蒸気汽管よりの熱失に就て」で工学博士。以後、自動車工学の研究を進め、15年東大に隈部設計によるわが国初の自動車性能試験装置が設置され、同時に隈部による自動車工学の講義が東大で開始された。東大で同窓の豊田喜一郎(トヨタ自動車工業社長)に招かれ、18年東大を辞任、25年同社副社長に就任した。争議のため社長を引退した豊田に続いて隈部も27年に退社。以後、自動車雑誌のため乗用車のロード・テストを行うなど、技術発展に活躍した。著書に「内燃機関」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報