際高(読み)きわだか

精選版 日本国語大辞典 「際高」の意味・読み・例文・類語

きわ‐だか きは‥【際高】

[1] 〘形動〙
① 他とくらべて、特にはっきりとしているさま。きわだっているさま。
※夜の寝覚(1045‐68頃)五「女の御身、たちまちにそむかせ給ても、きはだかに、雲にのぼらせ給はざらんかぎりは」
② 格別にいかめしいさま。ことに気性の強いさま。気位の高い様子。
※夜の寝覚(1045‐68頃)五「あまりきはだかなるおほせこそ苦しけれ」
[2] 〘名〙 節季、特に年の暮れになって物価が上がること。
浮世草子世間子息気質(1715)五「ひまなる役者太こ持、此(この)(キハ)高でしまはれぬと」

きわ‐だか・し きは‥【際高】

〘形ク〙 特にきわだっているさま。きっぱりしている。また、気位が高い。
※浜松中納言(11C中)二「さすがなるさかしら心の、きはたかくさいまくれたるやうなる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「際高」の意味・読み・例文・類語

きわ‐だか〔きは‐〕【際高】

[形動ナリ]
きわだっているさま。
「しるしをも―に施し給ふなるべし」〈今鏡・二〉
気位が高く、いかめしいさま。
「あまり―なるおほせこそ苦しけれ」〈夜の寝覚・五〉
[名]季節の終わり、特に年末に物価が上がること。
「この―でしまはれぬ」〈浮・子息気質・五〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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