集団合議制大学(読み)しゅうだんごうぎせいだいがく

大学事典 「集団合議制大学」の解説

集団合議制大学[独]
しゅうだんごうぎせいだいがく

管理運営に関する決定に教員助手,学生,職員など大学の多様な構成員が加わる大学。従来,ドイツの大学では正教授のみが管理運営の決定に関与していたが(正教授支配大学),大学の大衆化の進行等に伴い,すべての大学構成員が管理運営に参加する機運が高まり,1973年5月29日の連邦憲法裁判所判決により,集団合議制の原則が基本的に認められた。1976年に施行された大学大綱法(ドイツ)は,当該大学に本務として勤務し,公務に従事する所属員(教職員)学籍登録した学生を大学の構成員とし,大学の自治のために協力することはこれら構成員の権利であり義務であること,協力の種類や範囲,合議制機関などの構成員数や表決権については法律によって定めることを規定した。その後の同法改正により,集団合議制の原理は維持しながら,評議会等に学部代表として教授が表決権または審議権をもって加わる専門代表制の原理が強調されるようになるなど,協力の範囲等について見直しが行われている。
著者: 長島啓記

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

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