雛市(読み)ヒナイチ

精選版 日本国語大辞典 「雛市」の意味・読み・例文・類語

ひな‐いち【雛市】

  1. 〘 名詞 〙 三月三日の雛祭に飾る雛人形や調度類を売る市。江戸では、日本橋本石町十軒店(じっけんだな)本町人形町、京橋尾張町、麹町などに、二月の末頃から三月二日までこの市がたった。《 季語・春 》
    1. 雛市〈江戸名所図会〉
      雛市〈江戸名所図会〉
    2. [初出の実例]「雛市の夜目遠目なり懸行燈〈鳥舟〉」(出典:俳諧・風字吟行(1756))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の雛市の言及

【雛人形】より

…その他,全国各地に土,張子製などの雛,節供人形が郷土玩具として存続している。雛人形類を売買する市は江戸初期からみられ,雛市と呼ばれた。雛人形を飾る雛祭行事は,日本独特の人形遊び行事であり,明治以後全国的に普及した。…

※「雛市」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android