雪は豊年の瑞(読み)ユキハホウネンノシルシ

デジタル大辞泉 「雪は豊年の瑞」の意味・読み・例文・類語

ゆき豊年ほうねんしるし

雪が多く降るのは豊年前兆であること。
[補説]万葉集・三九二五に「あらたしき年の初めに豊の年しるすとならし雪の降れるは」とある。

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精選版 日本国語大辞典 「雪は豊年の瑞」の意味・読み・例文・類語

ゆき【雪】 は 豊年(ほうねん)の=瑞(しるし)[=例(ためし)・=貢(みつぎ)・=貢物(みつぎもの)

  1. 雪が多く降るのは豊年の前兆であるということ。雪は五穀の精。
    1. [初出の実例]「其年月も極まれば、浜の真砂の数積りて、雪は豊年のみつきもの」(出典:光悦本謡曲・難波(1427頃))

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ことわざを知る辞典 「雪は豊年の瑞」の解説

雪は豊年の瑞

雪は豊年の前兆である。

[使用例] 「雪は豊年の貢」、と言うた雪は、土地精霊が、豊年を村の貢として見せる、すなわち、あらかじめ豊年を知らせるために降らせるのだと考えた[折口信夫*花の話|1928]

[解説] 冬に雪が多く降ると、雪解け水で夏に水田の水が涸れる心配がなく、気温も高くなって豊作になるとされますが、統計的に実証されてはいません。中国宋の謝恵連の「雪賦」に、雪を瑞祥とする記述が見え、中国の影響を受けたことばとも考えられます。「瑞」は「ちょう」「みつぎ」「みつぎもの」ともいいます。

[類句] 雪の多い年は豊作

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