日本歴史地名大系 「雲津村」の解説 雲津村もづむら 石川県:珠洲市雲津村[現在地名]珠洲市三崎町雲津(みさきまちもづ)蛸島(たこじま)村の東にあり、海岸部は砂丘地帯。「能登名跡志」によれば雲津から布浦(ぬのうら)(現内浦町)までの海岸を長浜(ながはま)の浦といい、残らず塩浜で風景にも優れ、大(おお)浜ともいうとある。また雲津端からは越中立山なども手が届くほどに見えるといい、往昔は一帯の重要な津で数千軒の家が並んでいたが津波に襲われ、泰澄建立という教院も廃絶したという。地内に寺の前・大門(だいもん)・塔の上・不動坂・阿弥陀の池・上の六坊・下の六坊・御手洗(みたらし)の池・寺屋敷(てらやしき)・巡礼道(じゆんれいどう)・観音堂跡・経塚など寺社に関する地名が多いが、現存するのは白山神社だけである。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報