雲霧林(読み)ウンムリン(その他表記)mist forest

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「雲霧林」の意味・わかりやすい解説

雲霧林
うんむりん
mist forest

絶えず雲や霧のかかる場所に発達する森林。おもに常緑樹から成り,湿度が高くて冷涼なため,林木の高所にまでコケ類が密生し下垂する。コケ林 moss forestともいう。ニューギニア,ボルネオなど熱帯多雨地域の山岳の中腹以上に大規模なものが発達する。南アメリカのアンデス,アフリカのルウェンゾリ,キリマンジャロケニア山のように乾燥したサバナ地域の高山に生じるものは,景観的にもきわだつ。日本では九州の屋久島標高 700~1500mの,スギを主体とした針広葉混合林がある。

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世界大百科事典(旧版)内の雲霧林の言及

【森林】より

…熱帯のものより葉の大きさは小さい。熱帯の山地にみられるこれと同様の森林は山地多雨林montane rain forestといわれ,きわめて多湿で枝や樹幹にはコケなどが密生し,雲霧林cloud forestあるいはコケ林mossy forestともよばれる。 硬葉樹林sclerophyllus forest夏季は降水が少なくて乾燥し,冬季は低温であるが雨の多い気候下でみられる森林である。…

※「雲霧林」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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