デジタル大辞泉
「零記号」の意味・読み・例文・類語
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ゼロ‐きごう‥キガウ【零記号】
- 〘 名詞 〙
- ① 言語学で、形式的に見て欠如している箇所が意味をもつとき、それを記号と見なして呼ぶ語。たとえば英語の単複同形の語 deer, sheep について、複数の場合は -s がゼロ記号として存在すると考える。また、英語の複数形態素(Z1)の異形態を /s/ /z/ /iz/ と記述するとき、/φ/ (φはゼロを表わす記号)という形を設定する。
- ② 時枝誠記の文法学説で用いられた語。話し手の主体的な表現が、積極的な言語形式はとらないが存在していると考えるもの。たとえば、「花、うつくし」という表現では、「花」の下に「が」に当たる辞が、「うつくし」の下に「だ」に当たる断定の陳述が、それぞれゼロ記号の形で存在しているとする。また、「火事!」「行く?」のように、「!」「?」などで表わされる場合もある。れい記号。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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