雷豆腐(読み)かみなりどうふ

精選版 日本国語大辞典 「雷豆腐」の意味・読み・例文・類語

かみなり‐どうふ【雷豆腐】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 煮たった胡麻油(ごまあぶら)の中へ、くずした豆腐を入れ、しょうゆを注いで味をつけたもの。南京豆腐。
    1. [初出の実例]「落ちもせずして雷豆腐といふがいかに、つかまれはせねど鯔(いな)に臍(へそ)あるがごとし」(出典:喰物生類むり問答(1830‐44)初)
  3. 豆腐を茶筒のふたなどで丸く型抜きし、油で揚げたもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「雷豆腐」の意味・わかりやすい解説

雷豆腐
かみなりどうふ

豆腐を切るか、または砕いて、油で炒(いた)めた料理。豆腐を炒めるとき、水分が多いので、ばりばりと大きな音がたつ。この音が雷のようであるため、雷豆腐の名がついたといわれている。一般的には、豆腐の水をきり、ざっとつぶしてごま油で炒め、細かく切ったネギ、おろし大根、おろしわさび、あるいはサンショウを加え、しょうゆで味つけして仕上げる。また、水切りした豆腐を小さい角切りにし、しょうゆで下味をつけ、小さく砕いた葛粉をまぶして油で揚げたものをいうこともある。

河野友美大滝 緑]

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「雷豆腐」の解説

かみなりどうふ【雷豆腐】

水気を切った豆腐をくずしながらごま油で炒め、ねぎ、大根おろし、わさび・しょうが・さんしょうなどを加え、しょうゆで味つけした料理。◇熱した油で豆腐を炒めるとき、バリバリと雷のような大きな音がすることから。

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