電磁流量計(読み)でんじりゅうりょうけい(その他表記)electromagnetic flowmeter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「電磁流量計」の意味・わかりやすい解説

電磁流量計
でんじりゅうりょうけい
electromagnetic flowmeter

電磁誘導を利用して電気伝導性流体の流速を測定する計器。流体が流れる管路に垂直に磁場をかけると,流体の流れと磁場の方向とに垂直な方向に設置され,管壁内で向い合った電極に起電力が誘導される。この電圧は流体の平均流速,管路の直径,および磁場の強さに比例し,流量との関係は直線的である。応答が速く,機械式の流量計と違って,温度,圧力粘度の影響を受けない。電気伝導率はあまり高くなりすぎても感度が落ちるが,0.1Ω-1cm-1 程度は必要である。また鉄粉などが混入して磁場を乱し,誤差の原因となることがある。水,血液,融解金属の流量測定に用いられる。

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世界大百科事典(旧版)内の電磁流量計の言及

【流量計】より

…浮子の位置は電気的あるいは磁気的に検出変換される。
[電磁流量計]
 図4に示すように,導電性流体が磁界を横切って流れるとき,流速と磁界と両方に垂直に電界を生ずるので,管路に取り付けた電極により電位差として検出する。円管の中を平均流速で液体が流れるとき,磁束密度をBとするとファラデーの電磁誘導の法則によって電位差2Baを生ずる。…

※「電磁流量計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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