流量計(読み)りゅうりょうけい(英語表記)flowmeter

翻訳|flowmeter

日本大百科全書(ニッポニカ)「流量計」の解説

流量計
りゅうりょうけい
flowmeter

路やを通って流れる流体(気体、液体、蒸気)の単位時間当りの体積または質量測定するための計器。体積を測定する方式を体積流量計、質量を測定する方式を質量流量計とよび、一定時間内に流れた流体の総量を表示する機構を備えた体積流量計は積算体積計ともよぶ。

 流量を測定するにはいろいろな原理・方法があり、対象とする流体の種類や測定の目的によって使い分けられている。以下に原理別におもな流量計の種類をあげ特徴を述べる。

(1)絞り流量計 管路の途中にオリフィスノズルベンチュリー管などの「絞り」を設け、ここを流体が流れるときその前後に生じる圧力差を測定し、ベルヌーイの定理によって流量を求める。気体、液体、蒸気のいずれに対しても使用可能で、工業計測においてもっとも広く用いられる器種である。

(2)面積流量計 絞り流量計と同じ原理によるが、この場合は差圧一定という条件のもとで絞りの開口部の断面積が増減する方式を用いる。一定の力で管路をふさごうとするフロートやピストンなどを流体の流れが押しのけてつくる流路の大きさなどから流量を求める。

(3)堰(せき)流量計 自由液面をもった液体が「堰」を越えて流れ落ちるとき、その流量と堰の上流側の液面の高さとが一定の関係をもつことを利用する。多くは水路中の水流の測定に用いられる。

(4)動圧を利用する流量計 管路の屈曲部などで流体が流れの向きを変える際に動圧によって生じる力(または圧力差)を測定して流量を求めるもので、質量流量が測定できる。

(5)コリオリの力を利用する流量計 振動する半円弧状の管路を流体が通過する際に発生するコリオリの力の大きさから質量流量を測定するもので、圧縮ガスを移送する際の計量などに効果的に利用される。

(6)容積流量計 実測式流量計ともいわれ、一定容積をもった空間に流体を充満し排出するという動作を繰り返して通過流体の量を量り取る方式で、ピストンシリンダー、ロータリーピストン、オーバル歯車などさまざまな運動機構が利用され、流体の流れが回転運動に変換されて読み取られる。液体の場合、圧力変動や粘度の影響による誤差が小さく、もっとも高精度の測定ができる器種である。気体の計量にも適用可能であり、家庭用ガスメーターに利用されている。

(7)翼車流量計 流体の流れを受けて回転する羽根車の回転によって流量を求めるもので、比較的小形で大流量の測定ができ、また、回転総数によって積算値が得られる点が特徴である。軸流型、接線流型などいろいろな構造があり、家庭用の水道のメーターは接線流型の一例である。

(8)流速計を利用する流量計 管路中を流れる流体の速さの平均値または代表値を測定して、これと管路の断面積との積の形で流量を求める方式の流量計で、流速を検出する原理によって分類されている。この方式の代表例として、電磁流量計超音波流量計、熱式流量計、カルマン渦流量計などがあげられる。圧力損失が小さく、流れを乱さないことが特徴である。

[三井清人]


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化学辞典 第2版「流量計」の解説

流量計
リュウリョウケイ
flow meter

単位時間に流れる流体の体積を測定する計器.容積流量計(ガスメーター)は,通過した流体の体積に応じて回転するようになっている歯車型や,ルーツ型の回転子の回転数より流量がわかる.絞り流量計は管のなかに絞りを置いて,そこで生じる圧力損失と流量との関係をベルヌーイの定理から得られる式に係数を乗じて表す.この係数は流量係数とよばれ,絞りの形によって異なるが,それぞれレイノルズ数関数として表される.絞りとしてはオリフィス,ベンチュリ管などがある.面積流量計(ロータメーター)は上方になるほど広がっている管のなかに浮子を入れたもので,管のなかに流体を下方より上方に向かって流すと,浮子は流量に応じて流体より受ける力と自分の重力とが釣り合う高さで止まる.この高さによって流量を知ることができる.また,一定量ずつの熱量を流体に与えて,その温度上昇より流量を知る熱式流量計のほか,電磁流量計,超音波流量計などがある.[別用語参照]流速計オリフィス計

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「流量計」の解説

流量計
りゅうりょうけい
flow meter

流体の流量を測定する計器。水量計,ガスメータなどもその一種である。体積流量計,質量流量計および差圧式 (面積式) 流量計に大別される。体積流量計 (例:ロータリー・ピストン式,ルーツ式,歯車式) は一定の体積の流体が送り出される回数をはかり,質量流量計 (例:熱量型,差圧型,運動量型) は通過した流体の質量に比例する物理量をはかり,差圧式流量計 (例:ベンチュリー管,オリフィス) は流路中に細く絞った個所を設けて,その両側での圧力差をはかって流量を知るものである。そのほか,フロート・メータ,電磁流量計,超音波流量計,熱式流量計,翼車流量計,堰を用いる方法,塩水濃度法,ギブソン法などがある。また,流速をはかってこれに断面積を掛けて間接的にはかる方法も用いられる。

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百科事典マイペディア「流量計」の解説

流量計【りゅうりょうけい】

フローメーターflowmeterとも。管や水路内を流れる流体の流量を測定する計器。ますやはかりを使って直接流体の体積や質量を測るピストン形水量計・傾斜水量計・ガスメーター,水流で翼車を回転させ回転速度から流量を求める翼車形流量計(水道メーターなど),管の途中に設けたオリフィスノズルベンチュリ管などのしぼり機構による圧力減少からベルヌーイの定理を利用し流量を求めるしぼり流量計,電熱線で熱を流体中に流し上流と下流の温度差から質量流量を測定するものなどがある。その他電気伝導性をもつ流体の流れに直角に磁場をかけ電磁誘導による起電力を測定する電磁流量計,超音波のドップラー効果を利用する超音波流量計がある。
→関連項目面積流量計

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精選版 日本国語大辞典「流量計」の解説

りゅうりょう‐けい リウリャウ‥【流量計】

〘名〙 ガス・空気・水・油など、管や水路を流れる気体・液体の流量を測定する計器の総称

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デジタル大辞泉「流量計」の解説

りゅうりょう‐けい〔リウリヤウ‐〕【流量計】

管や溝を流れる液体・気体の流量を測定する計器の総称。

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世界大百科事典 第2版「流量計」の解説

りゅうりょうけい【流量計 flowmeter】

単位時間に固定した断面を横切って流れる流体の量を流量といい,流量を測定する機器を流量計という。流量は通常流体の体積で表す。単位時間にある断面を通過する流体の質量を質量流量という。燃焼のような化学反応の制御には質量流量が関係するが,測定はむずかしい。体積流量に密度を乗ずるのではなく,直接,質量流量を測定するものを質量流量計という。 現代は多くの物質やエネルギーが流体の形をとって供給されている。省資源,省エネルギーが重視されるにつれて流量測定の精度や信頼性向上への要求が強くなり,かつ高度化してきた。

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世界大百科事典内の流量計の言及

【体積計】より


[積算体積計]
 管路の所定の断面を通過して流れる流体の体積を,流量または流速を測定し,それを積算して表示する体積計。流量計と呼ばれる。水道メーター,小売用ガソリンの計量器,都市ガス用ガスメーターなどが身近な例である。…

※「流量計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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