顆粒球減少症(読み)かりゅうきゅうげんしょうしょう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

白血球は顆粒球、単球およびリンパ球の三者からなるが、そのうちの顆粒球だけが減少する疾患をいう。原因には、先天性のものもあるが、ほとんどは放射線、抗癌(こうがん)剤、ベンゾール系の工業薬品、アミノピリン剤などによる中毒性のものである。顆粒球(白血球)の減少がゆっくりおこる場合は、あまり激しい症状を示さないが、感染症などの治療中におこると、病状が進行して敗血症を合併し、高熱とともに扁桃(へんとう)炎、口内炎がおこることがあり、危険な状態になる。血液中の好中球、好酸球、好塩基球が消失し、重症の場合には骨髄中の顆粒球が消失するため、細菌に対する貪食(どんしょく)消化力が失われ、感染細菌による症状が発生する。予後は良好であるが、敗血症をおこすと重篤となる。[伊藤健次郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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