風声鶴唳(読み)フウセイカクレイ

デジタル大辞泉 「風声鶴唳」の意味・読み・例文・類語

ふうせい‐かくれい【風声×唳】

戦いに敗れた前秦の苻堅ふけんの軍が風の音や鶴の鳴き声などにも驚き騒いで敗走したという「晋書」謝玄伝の故事から》おじけづいた人が、少々のことに驚くことのたとえ。

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精選版 日本国語大辞典 「風声鶴唳」の意味・読み・例文・類語

ふうせい‐かくれい【風声鶴唳】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「晉書‐謝玄伝」の「堅衆奔潰〈略〉棄甲宵遁、聞風声鶴唳、皆以為王師已至」による ) 風の音と鶴の鳴く声。敗兵が風の音や鶴の鳴き声にも敵かと思っておどろき恐れること。また、ささいなことにもびくびくとおじけづくことのたとえ。
    1. [初出の実例]「十万の勇士風声鶴唳を聞て走ることあり」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉二)

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四字熟語を知る辞典 「風声鶴唳」の解説

風声鶴唳

風の音と鶴の鳴く声。おじけづいた人がちょっとしたことにも驚き恐れることのたとえ。

[使用例] 風声鶴唳、人々は皆な荷担して立った[田山花袋*生|1908]

[使用例] 朝な夕なに風声鶴唳に驚かされる乱世の逸民たる我々下々の者ども[渡辺一夫ガーター勲章について|1950]

[解説] 戦いに敗れた軍の兵士たちが、風の音や鶴の声にも敵が襲ってきたのではないかと驚き恐れたという「晋書―謝玄伝」の故事によることば。

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