大学事典 「飛び入学」の解説
飛び入学
とびにゅうがく
高等学校(中等教育機関)から大学(高等教育機関)へ,あるいは大学から大学院へ進学する際に,特定の分野について優れた資質を持つと認められる者が,例外的に高等学校や大学を卒業せずに,課程を飛び越えて進学すること。日本においては,「優れた資質を持つ高校生に早期から大学教育を受けさせ,さらに能力を伸ばすこと」を目的に,1997年(平成9)に学校教育法施行規則の改正により制度化された。大学への飛び入学については,高等学校に2年以上在籍した17歳以上の生徒を対象に大学入学資格を認める。導入当初の対象分野は数学,物理学のみだったが,2001年に分野を問わず実施できるようになった。2017年度の大学入試では,7大学9学部で実施された。2015年12月までの飛び入学者数は累計で123人である。日本において飛び入学により大学に入学する場合,高等学校を中途退学する扱いとなる。アメリカ合衆国,フランス,ドイツ,中国等は大学への入学に年齢制限がなく,飛び入学が実施されている。韓国でも1996年に導入されている。
著者: 齋藤千尋
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報