家庭医学館 「食道神経症」の解説
しょくどうしんけいしょう【食道神経症 Neurosis of the Esophagus】
ふつう、食道に異常がないのに、なんらかの食道の症状が存在する場合に用いられる病名です。
このうち、「食道にものがつかえている」「食物がのどにつかえている」などの症状を示すものを食道知覚過敏症(しょくどうちかくかびんしょう)といいます。また、「ものが飲み込めない」「胸の中が圧迫されるようだ」「胸の中が焼けるようだ」などの症状を示すケースもあり、食道がけいれんするためにおこると考えられていて、食道けいれん症といいます。
髄膜炎(ずいまくえん)、てんかん、破傷風(はしょうふう)などの中枢神経系(ちゅうすうしんけいけい)の病気でも食道神経症と似た症状がおこりますが、ふつう、これらは食道神経症には含めません。
[治療]
扁桃肥大(へんとうひだい)、甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)、慢性喉頭炎(まんせいこうとうえん)などの症状のことがあって、この場合は、これらの病気の治療で解決します。
もっとも多いのは、神経症性障害によるもので、鎮静薬や精神療法が効果があります。