食道神経症(読み)しょくどうしんけいしょう(その他表記)Neurosis of the Esophagus

家庭医学館 「食道神経症」の解説

しょくどうしんけいしょう【食道神経症 Neurosis of the Esophagus】

[どんな病気か]
 ふつう、食道に異常がないのに、なんらかの食道の症状が存在する場合に用いられる病名です。
 このうち、「食道にものがつかえている」「食物のどにつかえている」などの症状を示すものを食道知覚過敏症(しょくどうちかくかびんしょう)といいます。また、「ものが飲み込めない」「胸の中が圧迫されるようだ」「胸の中が焼けるようだ」などの症状を示すケースもあり、食道がけいれんするためにおこると考えられていて、食道けいれん症といいます。
 髄膜炎(ずいまくえん)、てんかん破傷風(はしょうふう)などの中枢神経系(ちゅうすうしんけいけい)の病気でも食道神経症と似た症状がおこりますが、ふつう、これらは食道神経症には含めません。
[治療]
 扁桃肥大(へんとうひだい)、甲状腺腫(こうじょうせんしゅ)、慢性喉頭炎(まんせいこうとうえん)などの症状のことがあって、この場合は、これらの病気の治療で解決します。
 もっとも多いのは、神経症性障害によるもので、鎮静薬や精神療法が効果があります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「食道神経症」の意味・わかりやすい解説

食道神経症
しょくどうしんけいしょう
neurosis of the esophagus

精神的要因から食道の症状が現れるものと,神経の異常のために食道の機能障害が生じるものとがある。おもなものに,食道けいれん症,食道アトニー,食道麻痺,のどの異常感,アカラジア,食道性嘔吐などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む