(読み)セン

精選版 日本国語大辞典 「饌」の意味・読み・例文・類語

せん【饌】

  1. 〘 名詞 〙 そなえもの。そなえた飲食物。すぐ食べられるようにととのえた膳部。食事。
    1. [初出の実例]「爰則、肆筵、設席、薦饌、飛盞」(出典:三教指帰(797頃)上)
    2. [その他の文献]〔周礼‐天官・酒正〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「饌」の読み・字形・画数・意味


21画

(異体字)
23画

[字音] セン
[字訓] そなえる・たべもの

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(巽)(そん)。(選)(せん)の声がある。神前の舞台で二人並んで舞楽を献ずる形。〔説文五下に「(そな)ふるなり」とあり、神饌を供することをいう。〔説文〕にを正字とするが、は算(さん)声。神饌を供する意からすれば、饌が正字である。はのち多く集の意に用いる。

[訓義]
1. そなえる、神にそなえる、神に献ずる、神饌。
2. たべもの、めし。
3. つらねる、あつまる。

[古辞書の訓]
立〕饌 ソナフ・ヨキクヒモノ

[語系]
饌()dzhiuan、dzhianは声近く、集して書を作ることをという。tzianも声近く、にも集め求める意がある。

[熟語]
饌雅饌饋饌具饌所饌珍饌賓饌餔
[下接語]
佳饌・華饌・嘉饌・饋饌・玉饌・具饌・午饌・酒饌・羞饌・常饌・神饌・清饌・盛饌珍饌・撤饌・飯饌・美饌・豊饌

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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