饐える(読み)スエル

デジタル大辞泉 「饐える」の意味・読み・例文・類語

す・える【×饐える】

[動ア下一][文]す・ゆ[ヤ下二]飲食物が腐って酸っぱくなる。「御飯が―・える」「―・えたにおい」
[類語]腐るいたあざれる腐敗する酸敗する腐乱する発酵する・御座る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「饐える」の意味・読み・例文・類語

す・える【饐】

  1. 〘 自動詞 ア行下一(ヤ下一) 〙
    [ 文語形 ]す・ゆ 〘 自動詞 ヤ行下二段活用 〙 飲食物などが腐ってすっぱくなる。腐敗してすくなる。すゆる。
    1. [初出の実例]「貪人はすえた臭い飯なれども逢ふたを好いことに思て喫するぞ」(出典:人天眼目万安抄(1654)二)

饐えるの補助注記

( 1 )「前田本仁徳紀」「十巻本和名抄」などに、古形として四段動詞「すゆる」が見られる。
( 2 )「浮・諸道聴耳世間猿‐五」に「冷飯がすゑりましたゆへ」と、連用形に「すえり」の語形の例が見られる。

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