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酸敗 サンパイ

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デジタル大辞泉の解説

さん‐ぱい【酸敗】

酒類や油脂などが、細菌や熱・水分などの作用を受けて酸化および分解し、色・味・においなどが変化して酸味を呈する現象。

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百科事典マイペディアの解説

酸敗【さんぱい】

油脂が貯蔵中に酸化,加水分解などの反応によって変質し,色,味,臭気などの変化をきたす現象。光,熱,水分,バクテリアなどの作用により促進される。
→関連項目硬化油

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栄養・生化学辞典の解説

酸敗

 油焼けともいう.油脂が酸素や光により劣化すること.酸化,加水分解,重合などが起こり,一般に悪臭が発生する.

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世界大百科事典 第2版の解説

さんぱい【酸敗 rancidity】

油脂が貯蔵中に変質し,粘度が上昇したり,臭気を発するようになる現象。とくに食用油脂の場合には色,味の変化,栄養価の低下,ときには有害物質の生成を伴うこともあり問題となる。酸敗の反応は,酸化型酸敗加水分解型酸敗ケトン型酸敗に大別される。(1)酸化型酸敗 空気中の酸素が油脂の不飽和脂肪酸不飽和結合部分に結合して(自動酸化という)ヒドロペルオキシドを生じ,この反応が連鎖的に進行して不飽和結合が切れ,その結果,低級不飽和のアルデヒド遊離脂肪酸ケトンなどが生成して悪臭を生ずる。

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大辞林 第三版の解説

さんぱい【酸敗】

( 名 ) スル
油脂が空気や水分との接触、光・熱・細菌などによって分解・酸化し、不快なにおいを生じるとともに、すっぱくなること。
食べ物が腐敗し、すっぱくなること。 「 -した牛乳」

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

酸敗
さんぱい
rancidity

油脂を空気、熱、光などにさらして貯蔵しているうちに変質がおこり、いやなにおい、味を生ずるに至る。この現象を酸敗という。変敗とも称する。これは主として油脂の自動酸化(大気中の酸素分子による緩慢な酸化)による。微生物の作用によることもある。自動酸化に対し、飽和脂肪酸オレイン酸に比べ非常に安定(100倍程度)であり、オレイン酸はリノール酸よりも著しく安定(20~40倍)である。リノール酸はリノレン酸よりも安定(2倍程度)である。リノレン酸は、魚油に含まれる高度不飽和脂肪酸よりも安定といえる。結局、リノール酸以上の不飽和度の高い成分脂肪酸の含有量が、油脂の酸敗の度合いを実質的に左右する。
 油脂の自動酸化によりまずヒドロペルオキシド(過酸化脂質)を生じ、これが分解してアルデヒド、ケトンなどを生成し、いやなにおい、味を生ずるに至る。この際、アルコール、短鎖脂肪酸、炭化水素、酸化重合体、水などをも生じ、アセチル価、酸価なども上昇してくる。過酸化物価で表されるヒドロペルオキシドは毒性を有する。油脂が食品に含まれる場合、過酸化物価は低いことが必要である。油脂の自動酸化(その度合いをTBA値でも表しうる)ひいては酸敗は、空気、熱、光を避け、酸化防止剤(たとえばビタミンE)および相乗剤(たとえばクエン酸)を使用することによって、ある程度抑止される。[福住一雄]
 食品においては、油脂および油脂を含む食品が古くなると、酸化によって生じた過酸化物などがさらに分解され、不快な臭気を発生し、味が悪くなり、あるいは色が変わることがある。このような油の劣化現象を酸敗、または変敗という。また、食品中のリパーゼ(脂肪分解酵素)や微生物の作用も酸敗に関係している。酸敗は食品への影響が大きく、とくに油脂を多く含む食品は、これによって風味を損なうだけでなく、場合によっては毒性をもつ。酸敗を防ぐには、抗酸化剤(酸化防止剤)を加える、空気に食品が触れないように包装内の気体を窒素ガスに置き換える、酸素吸収材を添付するなどのほか、冷暗所に貯蔵する必要がある。魚の塩干(えんかん)品などの酸敗は油焼けとよばれる。[河野友美・山口米子]
『安田耕作・福永良一郎・松井宣也・渡辺正男著『新版 油脂製品の知識』(1993・幸書房)』

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世界大百科事典内の酸敗の言及

【脂肪】より

…一般に植物油は酸化されやすく,酸化したものは毒性を示すこともある。これを油脂の酸敗という。酸敗はリポオキシゲナーゼによる酵素的酸化と,空気中の酸素による自動酸化がある。…

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