馬ノ上村(読み)うまのうえむら

日本歴史地名大系 「馬ノ上村」の解説

馬ノ上村
うまのうえむら

[現在地名]芸西村馬ノ上

和食わじき川上流に位置し、南の和食村から続く平野は北部で狭くなり、和食川に沿う平地と緩い山の斜面おか瓜生谷うりうだに奥出おくいだし集落がある。北は香美郡久重山くえやま村・道家どうけ村に接し、平野部南西は西分にしぶん村。村内を和食村から久重山村・道家村に通じる道が通る。中世和食庄に含まれた。和食氏の支配下にあったが戦国時代末期には安芸氏が領有した。永禄一二年(一五六九)安芸氏と長宗我部氏が合戦となったとき、安芸方の将で馬ノ上村瓜生谷に拠った長崎内蔵之助は、敵の進撃をいち早く安芸城(現安芸市)に知らせて安芸籠城に加わり、安芸国虎から「今度者就不慮儀籠城候処、則馳籠諸事気遣(無脱カ)比類候、手前於存分ハ於爰元弐反於灘五反可申付候間、弥々此刻忠節可為専用候」という感状(長崎家文書)を与えられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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