馬爪(読み)バズ

デジタル大辞泉 「馬爪」の意味・読み・例文・類語

ば‐ず〔‐づ〕【馬爪】

鼈甲べっこう代用にする馬の爪。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「馬爪」の意味・読み・例文・類語

うま‐の‐つめ【馬爪】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 貝「さるぼお(猿頬)」の異名。〔大和本草(1709)〕
  2. [ 2 ] 馬の爪が、すり減って尽きてしまうほど遠い所という意から、「筑紫」にかかる。「筑紫」の「つく」には「尽く」の意もかけてある。
    1. [初出の実例]「足柄の み坂たまはり 顧みず 吾(あれ)は越(く)え行く あらしをも 立(た)しや憚る 不破の関 越(く)えて吾(わ)は行く 牟麻能都米(ムマノツメ) 筑紫の崎に ちまりゐて 吾(あれ)はいははむ」(出典万葉集(8C後)二〇・四三七二)

ば‐ず‥づ【馬爪】

  1. 〘 名詞 〙 鼈甲(べっこう)代用品として細工物にする馬のつめ。また、それで作った細工物。
    1. [初出の実例]「ヘン、お三どのも同じく指(さし)た。ア馬爪(バヅ)は止(よせ)ばいい」(出典:滑稽本・大千世界楽屋探(1817)下)

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