馬関田庄(読み)まんがたのしよう

日本歴史地名大系 「馬関田庄」の解説

馬関田庄
まんがたのしよう

現えびの市の中央部西寄り、西川北にしかわきたを中心とする地域に比定される。庄名は「まんがんた」「まんかだ」「まかた」ともよまれたらしい。建久図田帳には大宰府安楽あんらく(現福岡県太宰府市)領六三町のうちに「馬関田庄五十丁」がみえる。諸県もろかた郡内にあり、地頭は大江太郎でその実名は知られていない。応永二八年(一四二一)二月二七日の建久図田帳追記にも諸県郡内の「馬関田まんぐはんた庄五十町」がみえる。永仁五年(一二九七)七月の某下文(旧記雑録)では、安楽寺領日向国馬関田の預所職に惟宗友時が補任されている。

康永四年(一三四五)一一月二二日の開田出羽守領吉田村年貢濫妨事書(相良家文書)によれば当庄は吉田よしだ村と境を接し、「天神御領北野長者殿所領」であった。平河観覚が請所として知行し、その死後は甥の又三郎師里が相続したが、動乱以後一〇余年も年貢を納めず現地に派遣された領家の使者を打殺し、押領を続けていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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