高市御県神社(読み)たけちのみあがたじんじや

日本歴史地名大系 「高市御県神社」の解説

高市御県神社
たけちのみあがたじんじや

[現在地名]橿原市四条町小字宮ノ坪

四条しじよう町の北部、今井いまい町との境に鎮座祭神は高市県主の祖天津彦根あまつひこね命と高皇産霊たかみむすび神。近世こけの宮・高県こけの宮・高木こうきの宮と称したことから、「延喜式」神名帳高市たかいち郡の「高市御県神社名神大、月次新嘗」に治定。高市御県神社は大和六処御県神社の一で(「延喜式」月次祭祝詞)、御県は朝廷直轄領にあたる。大同元年(八〇六)に神封二戸があてられ(新抄格勅符抄)、天安三年(八五九)一月二七日、従五位下より従五位上に昇叙(三代実録)、「延喜式」神名帳によると御県の神のなかで唯一名神祭にもあずかった。高市県については「古事記神代巻に「天津日子根命者高市県主等之祖也」とあり、「日本書紀」天武天皇元年(六七二)七月条に「高市県主許梅こめ」の名がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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