精選版 日本国語大辞典 「高師山」の意味・読み・例文・類語 たかし‐やま【高師山・高志山・高石山】 三河国渥美郡高蘆(たかし)郷(愛知県豊橋市)の山。広くは遠江国(静岡県)浜名湖西岸にかけて広がる台地を含めていう。「たかしのやま」とも。[初出の実例]「あふことを遠江なるたかし山たかしやむねにもゆる思ひは」(出典:古今和歌六帖(976‐987頃)二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「高師山」の解説 高師山たかしやま 愛知県:豊橋市高師山市域の東南部一帯。宗祇の「名所方角抄」三河国分のうちに「世俗に今橋といふ宿よりも北也。(中略)今橋の宿より高師原へ行也云々」とあり、遠江国分には「高師山(中略)北は山、南は海也。中間原なり。過ればしほみ(汐見)坂也」とあるが位置関係が誤っている。しかし、市域東南一帯から静岡県湖西(こさい)市に連なる辺り一帯をさしている。仁治年間(一二四〇―四三)の「東関紀行」には「三河遠江の境に、高師の山と聞ゆるあり」と記し、飛鳥井雅世の「富士紀行」に「富士のねに及ばぬ名のみ高師山高しとみるも麓なるらし」と歌われ、名所として名高い。このほか飛鳥井雅経の「明日香井集」には、宮路山・火打坂に続いて「高師の山うちおりて白須賀の浜にて」として<資料は省略されています>と詠じている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報