高師山(読み)たかしやま

日本歴史地名大系 「高師山」の解説

高師山
たかしやま

市域の東南部一帯。宗祇の「名所方角抄」三河国分のうちに「世俗に今橋といふ宿よりも北也。(中略)今橋の宿より高師原へ行也云々」とあり、遠江国分には「高師山(中略)北は山、南は海也。中間原なり。過ればしほみ(汐見)坂也」とあるが位置関係が誤っている。しかし、市域東南一帯から静岡県湖西こさい市に連なる辺り一帯をさしている。仁治年間(一二四〇―四三)の「東関紀行」には「三河遠江の境に、高師の山と聞ゆるあり」と記し、飛鳥井雅世の「富士紀行」に「富士のねに及ばぬ名のみ高師山高しとみるも麓なるらし」と歌われ、名所として名高い。このほか飛鳥井雅経の「明日香井集」には、宮路山・火打坂に続いて「高師の山うちおりて白須賀の浜にて」として

<資料は省略されています>

と詠じている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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