室町前期の歌人。初名雅清。法名祐雅(ゆうが)。正二位権中納言。雅縁(まさより)の子。和歌と蹴鞠(けまり)を師範とする堂上家(とうしょうけ)の人として育ち、将軍足利義教(あしかがよしのり)に信任された。1432年(永享4)義教の供をして駿河(するが)に下り、紀行文『富士紀行』を草した。翌1433年、義教の推挙によって後花園(ごはなぞの)天皇から勅撰(ちょくせん)集の撰者を命ぜられ、1439年『新続(しんしょく)古今和歌集』を完成した。1441年(嘉吉1)義教の横死に殉じて出家したが、子の雅親(まさちか)を擁護して歌壇で活躍した。百首歌や家集『雅世卿(きょう)集』がある。穏健平明な歌風である。
[井上宗雄]
難波潟(なにはがた)しほやくけぶり立ちそひて霞(かすみ)もなびく浦風ぞ吹く
『和歌史研究会編『私家集大成 中世Ⅲ』(1974・明治書院)』
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※「飛鳥井雅世」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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