ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「高木仙右衛門」の意味・わかりやすい解説
高木仙右衛門
たかぎせんえもん
[没]1899.4.13. 長崎,浦上
長崎市浦上のキリシタン (カトリック) 信徒の指導者。長崎代官高木家の子孫で,江戸時代の迫害期にも信仰を守り伝え,代々信徒の洗礼を司る水方 (みずかた) をつとめた。慶応1 (1865) 年の信徒発見後,仙右衛門はフランス人司祭を助け,伝道士となって活躍したが,新政府による新たな迫害 (浦上四番崩れ) により,信徒多数とともに津和野に配流された。 1873年釈放されて帰郷。この間,迫害に屈せず,信徒を励まし,その精神的支えとなった。また,お告げのマリア修道会 (旧称,聖婢修道会) の創設にあたるなど,長崎カトリック教会の発展に寄与した。
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