高速中性子炉(読み)こうそくちゅうせいしろ(英語表記)fast neutron reactor

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

高速中性子炉
こうそくちゅうせいしろ
fast neutron reactor

核分裂連鎖反応が 50万電子ボルト (0.5MeV) 程度のエネルギーをもつ高速中性子によって起こるように設計された原子炉減速材が不要で,小型で高出力が得られるが,燃料として比較的多量のウラン 235またはプルトニウム 239を必要とする。高速中性子による核分裂では放出される中性子数が多いため,核燃料の増殖が比較的容易に達成でき,高速増殖炉としての開発が進められている。

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化学辞典 第2版の解説

高速中性子炉
コウソクチュウセイシロ
fast neutron reactor

0.1 MeV 以上のエネルギーをもっている高速中性子によって核分裂を引き起こし,連鎖反応を維持する原子炉.高速中性子炉の連鎖反応のサイクル時間はきわめて短いので,大きな余剰増倍係数を潜在させることは安全でない.したがって,余剰反応度は1% をわずかに超える程度で,熱中性子炉のような10% 以上ということはない.Xe効果はみられず,温度効果は小さい.制御は可動燃料要素とホウ素のような吸収材でできた棒で行う.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典内の高速中性子炉の言及

【原子炉】より


[炉心設計]
 炉心設計においては,まず原子炉の使用目的に照らして設計対象とすべき原子炉の種類と構成を決める。すなわち第1に熱中性子炉とするか高速中性子炉とするか,第2に燃料の種類(天然ウラン,濃縮ウラン,プルトニウム)とその化学形態(金属,酸化物,炭化物),第3に冷却材,第4に燃料と冷却材の双方と共存性のよい被覆材や構造材の種類を決める。これらを決めた後,炉心構成要素の形状,寸法を決定する。…

※「高速中性子炉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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