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高1クライシス こういちくらいしす

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

高1クライシス
こういちくらいしす

高等学校進学後、学習や生活面での大きな環境変化に適応できず、生徒が不登校に陥ったり、退学したりする現象。ケースの大半が高校1年時に集中していることからいう。高校では学区が広範囲になるため、生徒は中学までのように徒歩圏内への通学ではなく、新たな環境に身を置くことが多くなる。そのため、幼少期から培ってきた人的つながりが切れてしまい、まったく新しく人間関係を構築することが求められる。しかし、ここでうまく適応できず、精神的に不安定になったり、心身の健康を害したり、いじめの標的になってしまったりすることがある。また、中学では学習面・運動面で、ほかの人よりもぬきんでていると自負していたものが、高校に入ってみるとさほどではなかったことに気づかされることも多い。このような自信の喪失も、高1クライシスに陥る原因となる。
 こうした問題に対しては、自治体による取り組みも始まっており、北海道では2010年(平成22)から「中1ギャップ問題未然防止事業」とあわせ、「高校生ステップアップ・プログラム」に取り組んでいる。この事業では、高校入学後に宿泊研修を実施してコミュニケーション・スキルの向上を図ったり、円滑な人間関係づくりを支援するための集団カウンセリングなどを行っている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

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