鳥取駅(読み)ととりのえき

日本歴史地名大系 「鳥取駅」の解説

鳥取駅
ととりのえき

古代東海道の駅。「日本後紀」延暦二四年(八〇五)一〇月二五日条に印旛いんば郡鳥取駅とみえるが、「延喜式」兵部省諸国駅伝馬条には記載されない。いわば古東海道、便宜的な通称では香取道の駅であった。神護景雲二年(七六八)段階では東京湾を渡って上総国に入り北上香取郡などを経て常陸国へ向かうのが東海道の本道(「続日本紀」同年三月一日条など)井上いかみ(現市川市域に比定)を経て武蔵国へ向かう支道との分岐点は下総国千葉郡河曲かわわ(現千葉市域か)と想定できる。宝亀二年(七七一)東海道本道が相模国から陸路で下総国に達することになり(同書同年一〇月二七日条)、井上駅・河曲駅などの道筋が本道とされ香取道経由で常陸に至ったが、延暦二四年当駅を含む香取道筋の印旛埴生はにゆう・香取郡内四駅が不要として廃止された(「日本後紀」前掲条)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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