日本歴史地名大系 「鳥居浦」の解説 鳥居浦とりいうら 和歌山県:海南市鳥居浦[現在地名]海南市鳥居黒江(くろえ)湾の湾奥、名高(なたか)浦南に位置する。北部は海岸に臨む平地で、南部は藤白(ふじしろ)山系の北斜面が占める。名草(なくさ)郡に属し、東は大野中(おおのなか)村、南西は藤白浦、南は藤白山系を隔てて海部(あま)郡引尾(ひきお)村(現海草郡下津町)と境をなす。村の西には海岸沿いに走る近世の熊野街道、東方には汐見(しおみ)峠を越える古代・中世の熊野街道が通る。熊野街道沿いに祓戸(はらいど)王子がある。「民経記」所収「四辻殿御記」の承元四年(一二一〇)四月二四日条に祓戸王子を鳥居王子と記しているのが地名の初見である。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報