鳥打(読み)とりうち

精選版 日本国語大辞典 「鳥打」の意味・読み・例文・類語

とり‐うち【鳥打】

〘名〙
① 弓の部分の名。末弭(うらはず)に近く反(そ)りの大きくついた位置。狩猟で射当てた獲物をこの部分で打つことによるという。大鳥打・小鳥打に分けられる。ゆづか。
平家(13C前)九「しげの弓のとりうちを、紙をひろさ一寸ばかりにきって、左まきにぞまいたりける」
小銃で鳥を打つこと。また、その人。
鹿狩(1898)〈国木田独歩〉「叔父さんの鳥打には必定(きっと)お伴をした」
③ 鴨が飛んで行く時、網で捕えるために狩人が鴨を待っている場所(日葡辞書(1603‐04))。
風俗画報‐一七四号(1898)流行門「勿論鳥打(トリウチ)略帽とて運動散策に適し」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android