鳥浜村(読み)とりはまむら

日本歴史地名大系 「鳥浜村」の解説

鳥浜村
とりはまむら

[現在地名]三方町鳥浜

かみうみ(三方湖)に面する。上ノ湖に注ぐはす川は現在、西方に河道が付替えられて椎山しいやま丘陵の東裾を流れるが、向笠むかさから流れてくる高瀬たかせ川との合流点一帯に縄文時代の鳥浜貝塚がある。正保郷帳には三方村・鳥浜村が併記されて、高一千七石余とあり、天保郷帳・旧高旧領取調帳では村名が記されず、三方村の枝村扱いである。しかし鳥浜千田家文書の正保年間(一六四四―四八)以降のものには鳥浜村庄屋が登場するので、事実上は独立していたものであろう。

鳥浜は三方湖の漁業権(の一部か)をもち、慶長七年(一六〇二)の若狭国浦々漁師船等取調帳(桑村家文書)によれば一人乗、二人乗合わせて一四艘の船を有した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報