鳳至町(読み)ふげしまち

日本歴史地名大系 「鳳至町」の解説

鳳至町
ふげしまち

[現在地名]輪島市鳳至町

河井かわい町の西、輪島川河口西岸に位置し、近世には同町とともに輪島両町とよばれた。中世鳳至院を継承したと考えられる。応永二二年(一四一五)二月五日の銘がある鳳至比古神社住吉大明神建立棟札の写(「住吉神社御祭定書帳」住吉文庫)に「大屋庄輪島親湊鳳至町」とみえ、古くから輪島に包摂されていたようである。元和六年(一六二〇)の輪島両町検地打渡状写(同文庫)によると、鳳至町の検地高は五四三石余、うち大工二・鍛冶一二・神主一・比丘尼(数不明)などの屋敷高七石余、公領分一一石余であった。正保郷帳に鳳至町村とみえ、高二一五石余、田方一二町余・畑方二町三反。承応三年(一六五四)の村御印の高二一四石余、免八ツ二歩(能登奥両郡収納帳)。寛文一〇年(一六七〇)の村御印では河井町海士あま町とともに輪島町に包括されている。先鑑(重蔵神社文書)によれば村高二二六石余、百姓数八五でほぼ二石六斗余の均等割持高であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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