鴎尻(読み)カモメジリ

デジタル大辞泉 「鴎尻」の意味・読み・例文・類語

かもめ‐じり【×鴎尻】

水上に浮かぶカモメの尾が跳ね上がるようすに似るところから》
太刀の尻が上に反るように腰に差すこと。伊達だてな姿。
はかりのさおの尻が上に跳ねるほど、量り目を十分に取ること。
一匁の貰ひも、―に取りをる」〈浄・丹波与作

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鴎尻」の意味・読み・例文・類語

かもめ‐じり【鴎尻】

〘名〙 (鴎の尾羽が上へそり上がっている形に似ているところから)
① 太刀の鞘尻(さやじり)を上にそらせるように帯びること。伊達(だて)様子
※長門本平家(13C前)二「こがね作りの太刀かもめじりにはきなして」
秤竿(はかりざお)の端が上にはねあがる程、はかり目を十分にすること。目方の多いこと。
俳諧・ゆめみ草(1656)冬「かもめ尻にはぬるやはかり棹の池〈正定〉」
※俳諧・誹諧発句帳(1633)「かしらよりはねあがりけり鴎尻〈立圃〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android