日本歴史地名大系 「鶴島山古墳群」の解説
鶴島山古墳群
つるしまやまこふんぐん
丘陵頂上部に位置する竪穴式石室は上部と西側が削平を受け、全長五・七メートル、幅九〇センチ、高さ一五センチと基部のみ残存していた。主軸方位は磁北から六二度東へ振っており、東頭位と推定される。側壁は小口積みにより壁体を構築している。石室内より朱精製用の砂岩製台錘形石杵と方柱状石杵が出土した。当古墳群では最古段階の墓で四世紀末から五世紀初頭の築造と考えられる。石蓋土壙墓は古墳群の北東端に位置し、地山岩盤に内法九七センチ、短軸三一センチ、深度二〇センチの隅丸方形の墓壙を掘削し、蓋石一二枚を架構している。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報