鶴新田(読み)つるしんでん

日本歴史地名大系 「鶴新田」の解説

鶴新田
つるしんでん

[現在地名]倉敷市連島町鶴新田つらじまちようつるしんでん鶴の浦つるのうら一―三丁目

一八世紀末から約半世紀をかけ、西高梁にしたかはし川左岸の西之浦にしのうら村沖合にあった広大な干潟を開発した新開地の総称。明和五年(一七六八)大橋おおはし川の改修によって余水・悪水の利用が可能となり、安永七年(一七七八)倉敷代官の見立てによって開発が画され、翌年に生魚問屋を営み西之浦村庄屋であった三宅弥平次等公に請負わせた。普請帳(大野文書)などによると、約四千間の堤防を築いて約四〇〇町歩の新田を開発、総工費約六〇〇貫匁とある。安永一〇年から始まった工事は同年の大風波などによって挫折、引継いだ養子和太郎(弥平次友直)によって寛政(一七八九―一八〇一)初め頃から開発予定地を細分化して進められた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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