鷹ノ巣山(読み)たかのすやま

日本歴史地名大系 「鷹ノ巣山」の解説

鷹ノ巣山
たかのすやま

添田町英彦山ひこさんと大分県日田市の境にそびえ、岳滅鬼がくめき山の北東に位置する。英彦山きた岳のほぼ東に薬師やくし峠を隔てて向い合うようにそびえる。いち鷹巣たかす・二ノ鷹巣・三ノ鷹巣の三峰からなり、最高峰は一ノ鷹巣で、標高九七九・三メートル。頂部は輝石安山岩、下部に凝灰質角礫岩がある。山頂部は平坦で、その周囲はほぼ垂直の岩壁である。鷹ノ巣山はビュート地形の典型で、国指定天然記念物。山名は鷹がすむことにちなむといわれ、クマ鷹は英彦山の鳥類中最大のもので、昭和初期まで生息していた。


鷹ノ巣山
たかのすやま

下毛郡の南西部、山国町槻木つきのきと福岡県田川たがわ添田そえだ英彦山ひこさんとの境界にある山で、標高九七九・三メートル、南から一ノ岳・二ノ岳・三ノ岳とよばれる。一ノ岳の山頂は平坦で、周囲は約六〇メートルの絶壁をなす典型的なビュートで、鷹巣山として国指定天然記念物。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鷹ノ巣山の言及

【御林】より

…以上(1),(2)の御林に共通したのは,御林内への領民の無断立入りを許さなかったこと,いったん御林に指定された限りは,立木の伐採その他によって原形の失われた後においても解除されなかったこと,および18世紀からは人工造林に努めるようになったことである。 幕政初期の御林の中には,城塞林や海岸防備林のような軍事目的の優先するものがあり,狩猟用の鷹を保育する目的の鷹の巣山(巣鷹山,巣山)がとくに私藩に多く,鷹狩りの盛時には御林以上に入山者の取締りが厳しかった。また御林なみの保護を受けたものに防風・防砂林や水源林・魚付林,日光道中の杉並木や東海道の松並木,名神大寺の境内林などがあり,別格の御林とも見られるものに,桓武天皇平安遷都以来の皇室御料丹波国山国庄があった。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」