鹿子木員信(読み)カノコギ カズノブ

20世紀日本人名事典 「鹿子木員信」の解説

鹿子木 員信
カノコギ カズノブ

大正・昭和期の哲学者,大アジア主義者 九州帝大教授;言論報国会専務理事。



生年
明治17(1884)年11月3日

没年
昭和24(1949)年12月23日

出生地
東京

学歴〔年〕
海軍機関学校〔明治37年〕卒

学位〔年〕
文学博士

経歴
日露戦争時日本海海戦に従軍。海軍中尉で退役。哲学研究に転じ、慶応義塾教授を経て、ヨーロッパ各国に留学。大正15年九州帝大法文学部教授、昭和2年ベリルン大学客員教授などを歴任。アジア主義哲学者として、15年思想団体・皇国学団を結成し、戦時中は言論報国会専務理事兼事務局長に就任戦後A級戦犯に問われ、のち公職追放処分を受けた。著書に「日本精神の哲学」「皇国学大綱」「すめらあじあ」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鹿子木員信」の解説

鹿子木員信 かのこぎ-かずのぶ

1884-1949 大正-昭和時代思想家
明治17年11月3日生まれ。海軍中尉で退役して哲学を専攻。慶応義塾,九州帝大の教授を歴任。昭和16年ナチス-ドイツにまねかれて皇国学を講義した。17年大日本言論報国会の専務理事兼事務局長。戦後,公職追放処分となる。昭和24年12月23日死去。66歳。東京出身。海軍機関学校卒。著作に「皇国学大綱」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「鹿子木員信」の解説

鹿子木 員信 (かのこぎ かずのぶ)

生年月日:1884年11月3日
大正時代;昭和時代の思想家。文学博士;ベルリン大学教授
1949年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鹿子木員信の言及

【大日本言論報国会】より

…情報局の指導監督のもとに結成運営されたもので,最初〈大日本思想報国会〉として発起され,のち〈大日本言論報国会〉となり,1942年12月23日に創立された。会長徳富蘇峰(猪一郎),専務理事鹿子木(かのこぎ)員信,理事津久井竜雄ら27名。会員は〈日本評論家協会〉(1940創立,代表者津久井竜雄)を中核に,一般評論家をも糾合し,43年7月現在で総数917名に達していた。…

※「鹿子木員信」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android