鹿子結(読み)かのこゆい

精選版 日本国語大辞典 「鹿子結」の意味・読み・例文・類語

かのこ‐ゆい‥ゆひ【鹿子結】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かのこしぼり(鹿子絞)
    1. [初出の実例]「何色の何摺りか好う給ふ、〈略〉纐纈(かうけち)前垂(まへだり)の寄生木(ほや)のかのこゆひ」(出典梁塵秘抄(1179頃)二)
  3. かのこ絞りに染めるために、布地をつまんで糸でしばること。また、それをする女工
    1. [初出の実例]「洗物師の蛇のめ後家、かのこゆひのお雪がかか打つれ立て」(出典:浄瑠璃・傾城島原蛙合戦(1719)二)
  4. の女工で、売春をするもの。江戸時代、上方にみられた。
    1. [初出の実例]「鹿子結(カノコユヒ)所々にあれども、先(まづ)川西を本とす。是奉公人に非ず、一家を本として、近辺よりあつまりこれを勤む」(出典:評判記色道大鏡(1678)一四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android