鹿島御子神社(読み)かしまみこじんじや

日本歴史地名大系 「鹿島御子神社」の解説

鹿島御子神社
かしまみこじんじや

[現在地名]鹿島町鹿島 町

旧浜街道沿い西側に鎮座する。旧郷社で、祭神は天足別命。「延喜式」神名帳にみえる行方なめかた郡八座のうちの「鹿嶋御子カシマミコノ神社」に比定される。欅の大木(樹齢約八〇〇年)二本が鎮守の森を形成し、境内には文化一五年(一八一八)四月一五日建立の鳥居と要石がある。もと鹿島大神宮ともいわれ、大同元年(八〇六)創建と伝える。「三代実録」貞観八年(八六六)正月二〇日条に「常陸国鹿嶋神宮司言、大神之苗裔神卅八社在陸奥国、菊多郡一、磐城郡十一、標葉郡二、行方郡一、宇多郡七、(以下略)」とみえるうちの行方郡一社で、古代東北開拓の歴史のなかで武神として信仰のあった鹿島神の分霊を各地に祀ったものの一つであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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