鹿町町(読み)しかまちちよう

日本歴史地名大系 「鹿町町」の解説

鹿町町
しかまちちよう

面積:三〇・二二平方キロ

松浦半島のほぼ西部に位置する。北から東にかけては江迎えむかえ町・佐々さざ町、東から南にかけては小佐々こざさ町と接し、北は江迎湾を挟んで田平たびら町。西方平戸島があるが、町域の海岸部はむぎ島・上忠六かみちゆうろく島・藤葛根ふじかんね島・出網代であじろ島といった北九十九きたくじゆうく島の島々が続き、またくろ崎・小島こじま崎・曾辺そべヶ崎しとね崎などの岬や小半島が発達して大小の入江に恵まれており、西海さいかい国立公園のうちとなっている。町域の南部に大観だいかん(三七三・七メートル)金比羅こんぴら(三四七・四メートル)長串なぐし(二三三・六メートル)などの山嶺があり、南部に大加勢おおかせ川、中央部から北部にかけては鹿町川が流れる。これら河川の流域の平坦地は狭小で、全体に山がちな地勢となっている。北東端を松浦鉄道が通り、主要地方道の佐々―鹿町―江迎線がほぼ南北に通じて国道二〇四号と結ばれる。

鹿町川の東岸にある深江免の大野台ふかえめんのおおのだい支石墓群は縄文時代晩期から弥生時代後期にかけての四〇基余の支石墓群で、扁平片刃石斧や甕・壺の土器類など遺物も多数出土している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報