麻布永坂町(読み)あざぶながさかちよう

日本歴史地名大系 「麻布永坂町」の解説

麻布永坂町
あざぶながさかちよう

[現在地名]港区麻布永坂町・六本木ろつぽんぎ五丁目・元麻布もとあざぶ三丁目

麻布台地の南斜面にある年貢町屋。東は光照こうしよう寺・大長だいちよう寺・飯倉永坂いいぐらながさか町・三田稲荷・留守居組同心石橋邸・竹長たけちよう稲荷など、南は麻布あざぶ十番馬場じゆうばんばば町・飯倉新いいぐらしん町・麻布新網あざぶしんあみ町一丁目・同宮下みやした町、西は二ノ丸留守居支配小人川治邸・西丸書院番組小河邸・小普請支配加藤邸・天守番組竜神邸・本丸小姓番頭組仙石邸など、北は備中生坂藩池田家下屋敷・下野大田原藩大田原家上屋敷。南西方に飛地(現元麻布三丁目)があり、東と北は麻布宮村あざぶみやむら町、西は安全あんぜん寺、南は芝増上寺下屋敷など。飯倉町いいぐらまち通から南へ下る永坂両側の所々に町屋を形成した。

長坂町とも記した(元禄郷帳など)。宝永六年(一七〇九)屋敷改で家作御免、正徳三年(一七一三)町方支配。地所は代官支配で、余りの一〇五坪余が天徳てんとく寺領で享保一六年(一七三一)町家作御免。ほかに一部が宝永四年道路となって下谷御数寄屋したやおすきや(現台東区)神田明神下御台所かんだみようじんしたおだいどころ(現千代田区)万年まんねん(現江東区)に計二〇七坪余の代地を得た。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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