麻賀多神社(読み)まかたじんじや

日本歴史地名大系 「麻賀多神社」の解説

麻賀多神社
まかたじんじや

[現在地名]成田市台方

旧郷社。「延喜式」神名帳に記載される印幡(印旛)郡麻賀多神社に比定される。当社を本社、船形ふなかたにある同名社を奥宮としており、また小字名から当社を稷山あわやまの麻賀多様、奥宮を手黒てぐろの麻賀多様ともいう。当社の祭神は稚産霊命。本殿は寛文一三年(一六七三)建立になる一間社流造で、周辺は麻賀多神社の森として県指定天然記念物。神官の太田家に伝わる乾元元年(一三〇二)の麻賀多明神縁起によると、稷山(台方)と内宮(船形)の麻賀多大神は初代印波(印旛)国造の伊都許利命が奉斎したとあり、さらに同神は五穀の神でその鎮座する山を稷山といい、内宮は天水の神で天水は五穀の生れるものと記している。他の文書もほぼこれに準拠していることから、麻賀多神社は伊都許利命が印波国開拓にあたって農耕の神として祀ったものとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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